株式会社DONUTSでのインターンシップでは、電子カルテシステム「CLIUS」のAI開発チームに参加しました。医師の業務負担を軽減し、診療の効率と正確性を高めるために、医療分野にAIをどのように活用できるかを探ることがチームの使命でした。その中で、私はAIを単なる研究手段ではなく、日々の臨床ワークフローを支援する実用的なソリューションとして位置付けるプロジェクトに取り組みました。
企業名
期間
2024.02 - 2025.07
分野
医療
/// 私が関わったプロジェクトは、非構造的な臨床ノートを整理し意味を抽出するために自然言語処理を活用することに焦点を当てていました。SOAPノートを自動的に区切り、分類する手法の開発や、患者の状況に応じて適切な処方を提案する機能の実験などに取り組みました。これらの取り組みは、電子カルテ内の情報の流れをより体系的かつ有用なものにし、最終的には医師の意思決定を支援することを目的としていました。
/// これらのプロジェクトにおいて、医療データセットの整備・クレンジング、NLPベースラインモデルの実装、そして電子カルテ実環境を想定した検証を担当しました。さらに、慢性腎臓病(CKD)を含む医療データ解析や統計的検討を行い、信号の質や臨床的妥当性を評価しました。加えて、これらのAI機能をCLIUSへ統合する際の性能・信頼性・使いやすさの観点を検証し、成果をドキュメント化するとともに、医師・プロダクトマネージャー・エンジニアと連携して、技術的探究を実際の臨床ワークフローに適合させる役割を担いました。
/// 医療システムの実運用に即したAIを開発するため、革新的な実験と現実的な制約の両立が大きな課題でした。GPUリソースの制約により効率的なモデル運用が求められたほか、臨床テキストの機微な性質から、データの扱いや医学的正確性に十分な配慮が必要でした。
/// この経験を通じて、臨床ノートを整理するAI機能や処方ワークフローを支援する試作に貢献しました。さらに、限られたリソース環境でのモデル最適化や、研究アイデアを電子カルテの実用に結びつける経験を積み、将来的な医療AIツールの開発に向けた基盤を築きました。





